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第4回は、リース会計基準についてお話します。


4−1:リース会計基準

リース会計は今後、以下の「日本基準」、「IFRS基準」の検討が必要です。
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ポイントは、
●日本基準では解約不能(法形式上、事実上)のリース取引であること、
フルペイアウトのリース取引であること→ファイナンスリース
フルペイアウト・・・経済的利益の享受、コストの実質負担を指し、実務上の判断基準は数値基準
(リース料総額の現在価値≧購入額の90%、解約不能期間≧経済的耐用年数の75%)

●IFRS基準の場合、日本基準でリース資産としていないものでも、
リースの会計処理を適用しないといけないケースもある
(例:自社の部品を製造してもらうだけに取引先が所有する金型、システムなど)

△▽固定資産管理担当部門の悩み(固定資産管理システムに必要な機能)△▽
・会計基準によって、取引判定するための情報を管理しなければならない
・その情報を使って、判断しなければならない
・利息計算やリース負債残高を把握しておく必要がある。


平成20年4月1日以降開始する事業年度から義務付けられる「新リース会計基準」では
・・・借り手の会計処理が大幅に変わります。
今回の基準改訂の対象になるのは、リース契約の中で所有権移転外ファイナンス・リース契約と呼ばれる種類のもの。
実態としてはリース会社から資金を借り入れてリース物件を購入するのに等しい取引です。
従来は、損益計算書にリース料を費用として計上するだけで済み、 資産や負債を賃借対照表に記載する必要はありませんでした。
しかし今回、国際会計基準に準拠するために賃借対照表にリース資産とリース債務を計上する決まりとなりました。
この結果、自己資本比率やROA(総資産利益率)の数字は悪化します。
また、損益計算書にも影響が及び、法定耐用年数に基づいた減価償却費や支払い利息相当額を計上しなければならなくなります。

このように会計処理が煩雑になるため、IT(情報技術)業界の一部には、資産を持たずにシステムの使用権のみを購入する SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)へユーザーの関心が高まるとの期待感が出ています。
しかし、契約当たりのリース金額が300万円以下の契約については従来通りの会計処理が認められることなどから、 その影響度は未知数です。


4−2:リース取引の会計処理

☆ファイナンス・リースと判定されるためには、下記①、②のいずれの要件も満たす必要があります。
①解約不能のリース取引であること
②フルペイアウトのリース取引であること

☆次のいずれかの基準に該当する場合はファイナンス・リース取引と判定します。
①現在価値基準
解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、そのリース物件を現金で購入するものと仮定した場合の 合理的見積金額の概ね90%以上であること。
②経済的耐用年数基準
解約不能のリース期間が、そのリース物件の経済的耐用年数の概ね75%以上であること。


実例を見てみましょう。

基本例)
①所有権移転条項なし、リース物件は特別仕様ではない、割安購入選択権なし
②解約不能期間:5年
③見積購入金額:5,500
④リース料月額:120(内維持管理費用月額:11)(支払は半期ごと)
⑤経済耐用年数:8年
⑥借手減価償却方法:定額法、借入利子率:6%/年
⑦残化保証:300
⑧リース開始日:期首から

1)リース取引の判定

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2)利息相当額の計算

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3)リース取引開始時

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4)中間支払時

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5)最終支払時と返却

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以上となります。

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